厳密さに拘る癖に用語の無責任な用法を好み、感覚の庭を耕している

第四停滞期、初見力、研究力

 DPを本格的に始めて一年、このごろ伸び悩んでいる漂識です。

 

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図1.泣いている漂識

 

今までも何度か停滞期を感じたことがありますが、

今回のは一筋縄じゃいかないような気がしています。

本当に辛いので、ブログを見てくれた上級者の方から何かアドバイスが頂けると嬉しいです。

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練習には両乱やDBRを取り入れていますが、上達を実感できていません

楽しいはずの音ゲーに苦しめられるのは辛く、心の中の倖田來未が毎秒叫んでいます。

よくネタにされていますが、あれだけ叫べるのは羨ましいですよ。

Can we go back to the way we used to be.

丁度一年という節目なので、自分の手慣れているやり方を思い返してみようと思います。

第一停滞期:DP七段

 六段までは恐らく多くの人がそれほど苦労をせず取れてしまうと思うのですが、七段となるとそう甘くないと思います。SP七段でいうところのTHE SAFARIに対応する楽曲としてWanna Party?が鎮座しているからです。この楽曲にはさんざん苦しめられました。他人の動画を見たり、攻略記事を読んだり…。苦しめられた分、音ゲーに対する考え方が大分変わり、今ではWanna Party?に会えて良かったなと思えるようになりました。

 

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 この頃に意識していたのは、主に次の二つでした。

ホームポジションの獲得

 一つ目のホームポジションの獲得ですが…六段取得まで指で押す練習を全くしてこなかったので(所謂べちゃ押し)、白黒混ざり合った同時押しが降ってくるとワシャワシャして誤魔化していました。勿論このままでいいと思っておらず、六段取得以降はホームポジションに強制することばかり意識していました。1357の同時押しとか、本当に苦手でしたね…。この頃の自分はこんなことを書いていました。

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真面目か?

 ここで面白いのは、「自分の頭の回転の遅さに気が付いていること」と「次同じ譜面が降ってきても、同じように取るかどうか」を考えていたところだと思います。このことは後で触れます。

座学(ワナパ)

 ホームポジションの獲得に加えて、ワナパの譜面に対して指の動かし方を確定させる練習をしていました。いわゆる座学です。

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Wanna Party? DPA

 今でも覚えています。この譜面の難所は薬指を使役させながら5鍵を親指で取るか人差し指で取るか悩ませてくるところです。悩むのが原因なら、悩まなければいい。何度かシミュレーションした結果、人差し指で取るよりも親指で取る方が安定すると結論付け、動画やTextageのページを眺めながら親指で5鍵を取るように脳に刻み込みました。

 

 この経験がきっかけとなり、例えば☆10 Blue Rain DPAの開幕や☆10 Holic DPHの苦手な配置などを運指の先決定によって処理できるようになりました。

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Blue Rain DPA ☆10にしてはあまりにも難しい開幕

第二停滞期:☆10上位から☆11中位挑戦段階

 何気に苦労していました。この頃はだいぶ焦っていたように感じます。☆が一つ増えるだけで結構世界が変わりましたね…。☆10と☆11の明確な違いは、片手に長い16分配置が降ってくるかどうかだと思います。あまりにも片手16分が取れないので、自分には才能がないのかと落ち込むことすらありました。これを無理やり解決させてくれたものがDBMでした。

DBM

 DBMは両側にSPの譜面をコピーして降らせてくれる有益なオプションです。片手16分に対する抵抗感を緩和するために、暇さえあればDBMに取り組んでいました。これは大分効果がありました。期待通りハンドスピードを向上させることができました。ただし、諸刃の剣であるようにも感じます。この記事を読んでいる人でDBMを使った練習を考えている方に、DBMで上達を図った自分から次の二点に気を付けてもらいたいなと思います。

ホームポジションへの過適応

 DBMは左右で同じように指を動かせばいいので、七鍵分の認識力+@で済んでしまいます。それだけならいいのですが、問題はホームポジションへの過適応です。大抵の譜面をハンドスピードでねじ伏せられるようになるメリットがある一方で、不慣れな高密度に立ち向かうためどうしてもホームポジション運指ばかりを駆使するようになります。上手い人は運指を崩すのが得意な方々ばかりで、ホームポジション一本で戦うには厳しすぎるような譜面も数多く存在します。DBMを使った練習をする場合は、運指獲得の弊害になるリスクに気を付けてください。

着地力

 よほどの物好きでなければ基本皿無しDBMで練習することになると思います。そうなると皿が一枚も降ってこないので、皿譜面耐性が身につきません。ここで区別したいのは連皿力と着地力です。連皿力は鍵盤と独立した能力なのであまり心配しなくて大丈夫ですが、着地力は問題になります。

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CODE:Ø DPA そこそこの着地力を要求される

 鍵盤の合間に皿が挟み込まれているような譜面、例えばCODE:Øのような譜面にはとても弱くなるので気を付けてください。この曲にも大分苦労させられました…。

第三停滞期:DP十段

 九段合格から苦節6ヶ月、苦しんだだけあって喜びも大きいものでした。旧SP発狂四段から発狂五段くらいの格差がありましたね…。ちなみに旧発狂段位のリコメンドは

  • 発狂四段(★7.30)
  • 発狂五段(★13.30)
  • 発狂六段(★12.11)

 でした。あれ?六段よりも高い?レゾンは旧SP発狂五段のAngelic snowくらいインパクトがありました。

 

 さて、DP十段に向けて取り組んでいたことといえば…。

  • 運指:中2の獲得と、純正階段力
  • Caterpillarの皿リズムの暗記
  • レゾンのラスト8小節の座学

 運指以外はワナパのときと同じく、事前対策による解決ですね。

 こちらの二つは省略します。

運指について

 この記事では自分の技量の低さ故に詳しくは扱えませんが、運指はもう少し細分化して説明しなければいけなくなるような気がしています。

 

 例えば2356系の配置を考えたとき、

  • 2356同時押しなら人親小薬
  • 2-3-5-6階段(上り)なら人-親-薬-中
  • 6-5-3-2階段(下り)なら薬-中-親-人あるいは中-薬-親-人

と取りたくなるような気がします。つまり、運指とはある一連のオブジェクトの降り方譜面に対して定義されるべきものであって、鍵盤と指の対応付けとは異なるもののような気がするんですよね…。6鍵なら中指で取る、ということではなく、この降り方なら中指を使うのが得策だ、という感じで。例えばこんな譜面が降ってきたとします。

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quasar DPAの開幕 Op.1P RAN

 こんな単調な譜面で中6が使えてもあまり価値がないんですね。では、どんな譜面なら中6は有効か?自分の場合は純正階段という一連のオブジェクトの降り方には有効だと感じられました。今後はこのことを意識しながら運指開発をやっていきたいと思います。

考察

 ここまでの自分の成長過程を踏まえて、自身の弱みと強みについて考えてみると…

 

弱み:初見力、アドリブ力の低さ

強み:譜面研究による地道な攻略、覚えた動作の再現

 

なのだろうと思います。弱みの原因は頭の回転の遅さにあり、強みは「同じ譜面に対して、次も同じように取るかどうか」考えるといった、初見力と対極に位置する研究力にあるのかもしれません。

 

 今までの人生を振り返っても、前提のあるものを好む傾向が強く、どんな音ゲーを遊ぶときもランダム系のオプションはあまり使わず正規譜面ばかり遊んでいたような気がします。DBRによる練習が自分にとってあまり面白みを感じられないのは、もしかしたらこの気質に由来するのかもしれないですね。最近はスコアを伸ばす楽しみも理解できるようになってきましたが、基本的にはクリアの方が肌にあっていると感じるのももしかしたら…。

まとめ

 レゾン対策をしたその日のうちにワクワクしてゲーセンに飛び込んでしまったあたりからも、自分はDPというゲームを地力を上げて殴るゲームというよりも、頭を使って解いていくゲームとして捉えているのだろうな、と思いました。そういえば、座学erなら中6よりも中5の方が有効だという論文記事を見かけたので、座学を本格的に始める前には押せるようにしておきたいです。

 苦手をつぶすという意味では、即興力をつけるためにも両乱やDBRを使った練習も必要なのだろうと思います。このあたりともうまく付き合っていきたいです。

 

 まったく関係ないですが、タイトルの「第四停滞期」は安部公房の第四間氷期をほんの少しだけ意識しています。内容は意識していませんが…。面白い話なので、時間があったら読んでみてください。それでは。

 

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